『DXを検討しているのだが、どこから始めればよいのだろう?』こんなお悩みをお持ちのお方も多いかと思います。
こんにちは、株式会社STOVEのエンジニア兼代表の川端です。
今日は、製造業さまのDX支援の実例を元に感じた、DXのはじめかたのポイントを一つ、ご紹介したいと思います。
デジタル改革・DXといっても、いままでの脈絡がないところから改革をすることはできません。現在行っている改善活動の一部と捉えて、デジタルを現在の事業・工場拠点・現場に活かしていくという捉え方をしていきましょう。
現場の帳票やエクセルを “尊重” して “進化”
まずは、現場で現在利用している帳票やエクセルを集めて、どのような情報伝達が行われているか、つぶさに観察してみることをオススメします。これを行うことによって、デジタル化の準備になります。
具体的には、下記のようなポイントを観察してみましょう。
- 現在利用している帳票にある背景、業務の流れ、何をルールとしなければならないか
- 帳票の備考欄やメモ欄に書いている内容には、どのようなものがあるか?
- 業務の流れの中で利用しているExcelファイルとそれらの目的
- Excelファイルの利用方法 (多くは、秘伝のExcelになっている事が多いです。それだけ、業務の複雑性が高いということを表しています)
各現場・各業務・役割をまたいで帳票やエクセルを細かく見ていくことで、業務の流れが初めて細かく描くことができます。普段現場で働いている方でも、業務の流れ全体を把握している方は殆どいらっしゃらないのではないでしょうか。
DXへの検討・取り組みを通じて、業務の流れを細かく描き、まずはそれぞれの部署・部門の方がどのような単純作業・もしくはベテランさんでしかできない高度な判断をしている、などのリアリティのある棚卸しを、まずは実施しましょう。
現場の部門の方々に参画してもらい、リアリティのある製造業DXを
帳票・エクセルを検討の最初に置くことによって、現場の方々・ベテランの方々へお話を聞いていくことになりますし、そうなると自然と現場を巻き込んだ現実味のある活動になります。
その活動を積み重ねて行くことによって、現場の生産性向上、より良い職場環境の実現へ、デジタルと人をどちらも巻き込んで進めていくことができると考えます。
今回は、DXの第一歩として 『現場の帳票やエクセルを “尊重” して “進化”』 させる考え方についてお伝えしました。次回は、 “② 帳票やエクセルの考え方をそのままにデジタル化” について、実際にどのように進めていくことができるのか、実例を交えながらお話していきたいと思います。